RPGがお家芸のスクウェアとしては少し珍しいアクションRPG、聖剣伝説シリーズの3作品目「聖剣伝説3」。
一度聴いたら頭から離れない独特の音楽と聖剣伝説の世界観が見事に表現された美しいグラフィックがウリであるこの名作のレビューをしていきたいと思います。
初回プレイはデュランでプレイし60時間ほどでクリアしました。(遅っ・・!(笑))
6人すべてのキャラを主人公にしてクリア済みです。
ジャンル | アクションRPG |
対応機種 | スーパーファミコン |
メーカー | スクウェア (現スクウェア・エニックス) |
発売日 | 1995年9月30日 |
ディレクター | 田中弘道、(ゼノギアスなどのプロデューサー)、石井浩一 |
キャラデザイン | 結城信輝(クロノクロスなど) |
音楽 | 菊田裕樹(聖剣伝説シリーズ、双界儀など) |
クリアまでのプレイ時間 | 20~30時間ほど |
特徴 | ○リメイク版トライアルズ オブ マナが発売 ○スイッチ用ソフト聖剣伝説コレクションに移植版が収録 ○マルチプレイ対応(2人) |
聖剣伝説シリーズNo.1人気の理由
スーパーファミコンで最高峰のグラフィック
スーパーファミコンでグラフィックが綺麗と言われるゲームはFF6やロマンシングサガ3、ルドラの秘宝、バハムートラグーンなどがあり、この聖剣伝説3も候補として挙がるほどグラフィックは美しく魅力的。
明るめの色彩で童話的な世界観がよく表現出来ていると思います。
キャラとモンスターのドットアニメーションも良く動き、主役の一人シャルロットの動きなんかはとても可愛いです。
モンスターは全体的にかわいい系で動きも可愛らしく、恐ろしい、怖いという感じは皆無。
一方ボスのデザインは強くて怖そう、不気味という感じが出ていてボスらしいという感じ。個性豊かだし出現時の演出も凝っています。
キャラやモンスターだけでなく背景もとても美しくファンタジーの世界を存分に味わえます。
草原、砂漠、森、山岳地帯、雪原、洞窟、遺跡などロケーションも豊富。美しい背景を見ながらの冒険はより旅をしている感があります。
印象に残りかつ何度聞いても飽きない曲
菊田裕樹氏(聖剣伝説シリーズ、双界儀など)作曲による曲のクオリティもレベルが高く、神秘的かつポップな感じで聞いていて飽きません。ボスの戦闘曲も迫力というか緊迫感があります。
菊田氏はゲーム音楽に対しても持論を持っておられるようで、「ゲームの音楽は何度聞いても飽きないように主張しすぎないよう気を配っている。」とインタビュー記事で発言されています。
僕は思わず、「よく分かっておられる、この人マジもんのプロや!」と結構テンション上がってしまいました。ゲームの曲ってプレイ中何度も聞くことになりますからね。
ゲーム音楽をよく理解したまさしくプロの発言。聖剣伝説3の世界を最大限に演出できている音楽だと思います。
キャラが魅力的
大いなる力、マナの力を巡っての三大勢力の争いに巻き込まれる主人公たちというのがストーリーでその主人公達6人も魅力的で人気があります。
キャラデザイナーはクロノクロスでもキャラデザインを担当した結城信輝氏で比較的好き嫌いの別れにくいデザインなんじゃないでしょうか。
属性的にも、単細胞、清純可憐、幼女、軽めのイケメン、強気お色気、ケモノ枠と一通りの属性を網羅していて飽きが来ないです。
それにキャラ一人一人に背負っているもの、しっかりとしたバックボーンがあり感情移入しやすいです。
例えば戦士のデュランは自分を負かした紅蓮の魔術師を倒すために自分を鍛える旅に出ます。獣人のケヴィンの場合は、誤って殺してしまった親友を生き返させるため旅に出るとちょっと重めの話です。
やはり目的意識のしっかりとしたキャラを操作するほうがゲームの世界に入り込みやすいと思います。
キャラ人気一番は男性プレイヤーからは亡国の女王リース、女性プレイヤーは盗賊のホークアイですかね。特にリースの男性からの人気は異常なくらいです。
周回プレイを想定したシステム
聖剣伝説3のシステムは、
- 6人の主人公の中から操作するキャラとパーティーメンバーを選べる。
- クラスチェンジによるキャラ性能の分岐。
- 選んだキャラによって大筋は変わらないが細かな部分で変化するストーリー。
と繰り返し遊ぶ事を考えたシステムになっています。
クラスチェンジは光、闇系の2系統があり見た目も変わります。この時代のゲームでキャラのグラフィックが変化していくのは結構珍しいんじゃないでしょうか。
キャラ育成やストーリーの進め方など自由度は高いです。
あと、リングコマンドシステムは継続、新たに昼、夜、曜日の時間経過が追加され町の様子が変化します。店はコンビニのごとく24時間営業なので安心です。
あくまでRPGでのアクション
アクション部分の爽快感はあまりない
メーカー側も爽快なアクションというのを売りにしている訳ではないので爽快感を求めるのは間違なのですが戦闘時の移動スピードが遅いので敵の攻撃を回避するのも難しく敵に近づいて攻撃ボタン連打というプレイになりがちです。
アクションRPGというより戦闘画面切り替えの無い常にアクティブな戦闘のRPGという捉え方でいいかもしれません。
リメイク版の聖剣伝説3トライアルズ オブ マナは3Dアクションとなり爽快感もなかなかのものなのでアクション性を求めるならトライアルズ オブ マナがいいかもしれません。
ストーリーはわりとあっさりめ
ストーリーはあっさりめなのであまりキャラ設定を生かしきれていないように思えます。
もう少しキャラの内面を深掘りしたストーリーを見たかったです。ストーリーはある程度キャラによって変化するのでシステム的にも容量的にも限界だったのかもしれません。
まとめ
おすすめ度
スーパーファミコンでも随一のグラフィックと音楽、魅力的なキャラ、パーティーメンバーの選択とクラスチェンジによる自由度の高いシステムと高レベルでまとまった名作だと思います。
ただアクション部分はアクション性が低めで自由度の高さゆえの反動か、ストーリーが薄味と不満も。
スイッチで出ている聖剣伝説コレクションに収録されていているので興味のある人はプレイするのもアリかも。聖剣伝説、聖剣伝説2も付いてきてお得です。
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