少し前、AbemaTVでアニメのドラゴンクエスト勇者アベル伝説の配信がされていて全話視聴したのでその感想を。
子供の頃にいちおう見ていたのですが途中からの視聴だったので30年ほどの時を経てようやく全話完走しました。
世間からの評判はそれほど良くなかったのですが、僕的にはドラゴンクエストらしさが出ていてかなり楽しめました。
個人的に良かった所と世間の評判なども含めて書いていくので視聴する際の参考にしていただけたらと思います。
ネタバレは無しです。
放送年 | 1990年 |
放送局 | フジテレビ系列 |
制作会社 | スタジオコメット |
備考 | いったん打ちきりになるが再開し、完結 |
アニメ ドラクエ アベル伝説の感想
ストーリー概要
アリアハンの村に住む幼馴染のアベルとティアラはティアラの発明したグライダーの飛行実験をするが墜落し竜神湖に不時着してしまう。
怪我もなくたわむれる二人だが偶然、湖底に沈む竜伝説にまつわる石版を発見する。
だが、そこに現れた竜の生き血を欲する大魔王バラモス。
そして竜を復活させることのできる巫女であるティアラはバラモスにさらわれてしまう。
さらわれたティアラを取り戻すため幼馴染のアベルは村の若者、モコモコと一緒にアリアハンの村を旅立った。
キャラ感想
- アベル 主人公。素直な感じの少年でドラクエの主人公らしい感じ。いい意味で無個性な感じ。
- ティアラ ヒロイン。囚われの姫役だがアグレッシブで自慢の発明を使って逃げ出そうとする珍しいタイプ。あまり人気のないキャラみたいですが、個性はあります。後期エンディングテーマを担当の声優さんが歌いますがかなり上手い。
- モコモコ アリアハンに住む少年でアベルとティアラの知り合い。力持ちキャラで愛されキャラのギャグ要員と脇キャラの鏡のようなひと。
- ヤナック スケベな魔法使い。宙を浮く魔法のかごのようなものに座っていて常に移動する。このアイテム子供の頃かなり欲しかったです。回復魔法も使える人でなにげに優秀。
- デイジィ 素早さと剣術が売りの女戦士。ケンカっ早く口も悪いしお金に汚いと書いてみるとひどい女キャラですが、実は結構いい人。個人的にはヒロインのティアラよりもデイジィのほうが好きです。
- バラモス 大魔王。部下の失敗を許したりと結構寛大に見えるんだけど悪人らしくやっぱり残酷。強いんだけどいまいち印象の薄い感が個人的にはします。
- ムーア バラモスの魔法使い系の部下。裏切り系の手下かと思いきや意外と忠実。魔法使いとしてもなかなかのようですがそこまで印象に残るキャラでもないかも。
- ドドンガ 捕らえられたティアラの世話係。憎めない、いいやつでモンスター感は見た目だけ。原作のドラクエにもこんなやつがいたかも。
他にもたくさんのキャラクターがいますがドラクエ的な感じのするキャラが多くて良かったです。あまり多くの設定を語らない余白のある感じが出ています。
全体的な感想
同じドラクエのアニメ、ダイの大冒険はバトル中心の話で人気を得ていましたがこのアベル伝説は真逆でファミコン時代のゲームドラクエの冒険感を売りにした感じでした。
ドラクエ的ないろいろなロケーションを冒険したり、謎解きの要素を入れたり、戦闘は派手な必殺技のあるダイの大冒険とは違い普通に剣などで攻撃するだけ、呪文も割と地味、キャラクターの心理描写もモノローグ的なものは使わないなどゲームドラクエのアニメとして気を使っているという感じです。
ただそれは世間の評価には結びつかず、謎解きなんか見せられてもつまらない、戦闘シーンに関しても呪文の描写も地味でイマイチというふうに言われあまり人気は出なかったようです。
とにかく全体的に地味な感じなので普通、派手を好むアニメファンからも(偏見か?)ドラクエ好きの人からも受けなかった感じです。
そういう意見を受け取ってか、後半は謎解き的なものはなくなりドラマ性を出して恋愛要素なんかも入っていったんじゃないかと個人的に考えています。
まあ、戦闘は相変わらず地味めでしたけど。
僕としてはとにかくダイの大冒険と違い、あやしげな森、砂漠、豪雪地帯、海、地下遺跡など様々なロケーションを巡ってくれたのでドラクエ的な冒険感が味わえ満足でした。
ストーリー的には確かにあまり面白くないし、ひとつのアニメとしてみればそこまで優れた作品ではないかもしれないけどドラクエのアニメとしてはなかなかの良作なんじゃないかと思います。
背景作画も気合が入っている感じでしたし、効果音なんかもゲームドラクエをリスペクトしている感じで良かったです。
徳永英明さんのエンドソング「夢を信じて」はかなりこのアニメにマッチングしていましたね。うまく言えませんが哀愁のある冒険感というか、毎回の物語の締めの歌としては最高だったと思います。
まとめ
地味目なためか、ダイの大冒険とは違い世間の評価はイマイチなドラゴンクエスト勇者アベル伝説ですが、ドラクエ的な冒険感を味わえる貴重なアニメ作品です。
あまり多くを語らないキャラは押し付けがましくなくいい感じだし、背景の作画や効果音なんかもドラクエの世界観を壊すことなくよくできています。
徳永英明さんが歌うエンディングテーマの「夢を信じて」も毎回の物語を締めくくるには最高です。
派手なものと言うのを期待しなければ、ドラクエのアニメという観点ではなかなか良くできた作品なのでドラクエファンで未見の人は試しに視聴するのもいいでしょう。
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