「LOOP8(ループエイト)」というタイトルから「ループもの」「8月」というワードが思い浮かびアニメ涼宮ハルヒの憂鬱、エンドレスエイトがトラウマな僕にとっては少し微妙なタイトル名。
しかしそんな心配は無用で独自AI「カレルシステム」によってキャラの感情や人間関係が変化しプレイヤーだけの体験ができるRPGでとても興味深いゲームになっています。
今回はこの「LOOP8(ループエイト)」について詳しく調べたのでよかったら参考にしていただけたらと思います。
ジャンル | ジュブナイルRPG |
対応機種 | スイッチ PS4 XboxOne STEAM |
メーカー | マーベラス |
発売日 | 2023年6月1日 |
価格 | 6,578円(税込み) |
CERO | B(12歳以上対象) |
発売日
「LOOP8(ループエイト)」の発売日は2023年6月1日。
以前の発売日、2023年3月16日から「さらなるクオリティアップのため」という理由で延期されました。
季節的には夏に近づくのでゲームの雰囲気的にはちょうど良かったかも?
対応機種
対応機種はスイッチ、PS4、Xbox One、STEAMと多機種で展開。
ハードを選ばずに遊べるのは非常にありがたいです。
ストーリー
「LOOP8(ループエイト)」のストーリーを簡単にまとめると、
宇宙ステーションで暮らす主人公ニニは、古来からの厄災<ケガイ>によって家も家族も失ってしまう。
母方の親戚を頼って、穏やかな日本の田舎の町「葦原中つ町」へ降り立ち、葦原中つ高等学校に転校したニニ。
地球の文化に戸惑いながらも住人たちと平穏な日常を送っていた。
そんな平穏な日常もつかの間、やがて彼は自らの過酷な運命から人類を脅かす厄災<ケガイ>と戦うことになる。
幾度ものループを繰り返し、たどり着く夏の終わりとは―。
※公式サイト参考
若干SF要素がありながら日本の田舎町が物語の舞台というのはRPGとしては結構珍しいと思います。
ペルソナは都会が舞台だし、ぱっと思いつく限りでは現代日本が舞台のRPGとなるとG・O・Ⅾくらいでしょうか。もはや誰も知らないかもしれませんが・・。
1983年と公式サイトでは表記されていて今からすると40年前で結構昔の日本が舞台ですがキャラの衣装や髪形は今風、小物や建造物は昭和感があって普通に40年前の日本という訳でなく何か意味があるのかもしれません。
主人公が宇宙ステーションから来たというのもそう思わせます。
キャラ、声優
「LOOP8(ループエイト)」の主要キャラと声優キャスティングを紹介。
- ニニ(声優:梶原岳人) 日本名は大山太一郎で、本名はノウス・ネモ。暮らしていた宇宙ステーションがケガイに襲われ逃げるように地球に来た。全てを見透かす力「見鬼の才」の持ち主。葦原中つ高等学校1年生。
- コノハ(声優:和氣あずみ) 本名は大山木葉。本作のヒロインでニニの遠縁にあたる人物。母性的な性格でニニの世話を焼いている。葦原中つ高等学校1年生。
- イチカ(声優:古賀葵) 本名は朔夜(いちか)。ニニと同じく葦原中つ高等学校に転校してきた1年生。対<ケガイ>の切り札「神内の巫女」。
- ベニ(声優:梅澤めぐ) 本名は紅姫天王。白狐神の御使いでニニを過酷な運命に連れていく存在。白狐の女の子
- サル(声優:鈴木崚汰) 本名は沢田邦彦。葦原中つ高等学校1年生で野球部部員。陽気な性格。
- ホオリ(声優:八代拓) 本名は火折幸。大きな事故に遭い約1年入院していたが復帰。そのため他の1年より年上。サーフィンが趣味。
- マキナ(声優:河瀬茉希) 本名はハヅナ・マキナ・ロートボーデン。日本で作られた機械人形。父親の命で夜な夜な<ケガイ>を討伐している。
- ミッチ(声優:河瀬茉希) 本名は飛梅三智子。葦原中つ高等学校1年生。唯一のオアシスに感じていた図書館が<ケガイ>の影響によって閉館となってしまい社会に疎外されていると不満を持っている。
- ナナチ(声優:宮崎遊) 葦原中つ高等学校の1年生で自らをオタクと認めている。友人と感じた相手には真摯に向き合う一面も持つ。
- クニ(声優:村中知) 本名は江南邦江。20代後半で未婚。葦原中つ高等学校の教師。科学信奉者。
- マックス(声優:濱野大輝) 本名はバルドゥル・マックス。アラサーで未婚。葦原中つ高等学校のドイツ人教師。マキナの設計、創造者でもある。
- タカコ(声優:谷口夢奈) 本名は若国高子。小学6年生だが平均身長よりも高いことから同級生の男子にからかわれてい以来年上の友達を欲しがっている。ニニに付きまとう妹キャラ。
- テラス(声優:種﨑敦美) 本名は大山照子。年齢は29歳で若く見えるが実はニニの祖母。ニニが住んでいた宇宙ステーションは時間の流れが違うため年齢差が無くなったらしい。
- ムササ(声優:?) 人間と直接やり取りを好まない神と人とを繋ぐ神徒。ムササビのような外見。
※公式サイト参考、声優敬称略
公式サイトで設定を見た限りではアニメ的な設定のキャラでデザインとの親和性も高いように感じます。
個性はテンプレート的な味付けながらどこか癖もあり面白そうなキャラが多いです。
ただの現代日本が舞台ではないと思わせる設定も興味を引きました。
システム
LOOP8(ループエイト)で一番気になるゲームシステムを紹介。
ゲームの進行は、
日常パート 町や学校で生活し主人公の周囲のキャラと人間関係を築きながら<ケガイ>の「宿主」を見つけ出す。
↓
非日常パート 宿主に憑りついた<ケガイ>と対決する為にダンジョンに挑む。戦闘では日常パートで築いた周囲のキャラクターとの人間関係が試される。
となっています。
<ケガイ>に敗北し状況を変えたい時に「ループ」機能を使って人間関係を再構築し再び挑戦することも可能です。
そして、注目すべきは独自のエモーショナルAI「カレルシステム」。
選択した行動に応じて周囲のキャラクターの感情や人間関係が変化します。
変化するのはセリフや選択肢、発生するイベント、敵対するキャラクターなど。
ゲームの進行そのものが大きく変化します。
戦闘はターン制のコマンドバトル。
従来のRPGのようなレベル制のシステムとは異なり日常パートで築いてきた人間関係が戦力となります。
キャラとの人間関係をうまく築けず戦闘で敵に敗北しても「ループ」の力を使い再び人間関係を見直して改善すると敵に勝利できるようになります。
各プレーヤーだけの体験ができるこれらシステムがLOOP8(ループエイト)の大きなウリでしょう。
スタッフ
スタッフはゲーム業界やアニメ業界など各業界で活躍するクリエイターが集結。
ゲームデザインを担当するのはPSの名作シミュレーション「高機動幻想ガンパレード・マーチ」のAIを作った芝村裕吏(しばむらゆうり)氏。
「高機動幻想ガンパレード・マーチ」とは
2000年にソニー・コンピュータエンタテインメント(現SIE)より発売されたシミュレーションゲーム。
謎の生命体「幻獣」との戦いに動員された学徒兵の一員となり幻獣が休眠状態に入るまで生き残ることが目的。
NPCはAIによって制御されており、プレイヤーによって展開が変化する圧倒的自由度が特徴。
幻獣と戦う兵士になる、兵器の整備員になる、仲間たちと友情を深める、アルバイトに精を出すなどプレイヤーによって自由なゲームプレイが可能。
ソニー・コンピュータエンタテインメントは広告に全く力を入れておらず、口コミだけで約20万本の売り上げを出しヒットした。
芝村氏は小説なども書かれていてインタビュー記事によるとなんと自分のつくったAIに小説のプロットを書かせているそうです。
ゲーム界のAI制作の名手と言えるでしょう。
キャラクターデザインはバーチャルタレント「キズナアイ」をデザインした森倉円氏と、アニメ「ソードアートオンライン」総作画監督や最近ヒットした「リコリス・リコイル」の監督、足立慎吾氏。
アニメ的な設定のキャラとマッチした人選だと思います。
コンセプトアートは人気イラスト、映像クリエイターのキツネイロ氏。
音楽は岩垂徳行氏、開発プロデューサーは宮路洋一氏の名作RPG「グランディア」や「LUNARザ・シルバースター」を作ったお二人。
豪華なスタッフがゲームを作っているので否応なしに期待できます。
まとめ
独自のエモーショナルAI「カレルシステム」を使ったコミュニケーションRPGと言っていいLOOP8(ループエイト)。
エモーショナルAI「カレルシステム」の開発を担当しているのはNPCのAI制御でプレイヤーによって展開の変わるシミュレーションゲーム、「高機動幻想ガンパレード・マーチ」のAIを作った芝村裕吏(しばむらゆうり)氏。
実績のあるスタッフが開発しているのでクオリティの高いものが期待できます。
成長要素はレベル制を廃して仲間との人間関係でパーティの強さが変わるというシステムも「カレルシステム」に全振りした面白いものになっています。
キャラデザは今風で内面的にも個性がハッキリしているし、音楽も名作RPG「グランディア」の岩垂徳行氏担当で盤石です。
登場キャラクターと各プレイヤーだけのコミュニケーションを楽しめる一風変わったRPGなので普通のRPGが物足りなくなったら手に取ってみるのもアリでしょう。
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